チームみらいの5,777票は検証不能のまま確定した — ネット接続の集計機、黒塗りのアクセスログ、消えた集計記録
目次
- 最初に結論
- まず、この一枚を見てください
- あなたの一票を「読んでいる」のは、人ではなく機械です
- なぜ私は調べ始めたのか
- 私が請求したもの(全内容)
- 開示の経緯(日付)
- 開示された文書(事実)
- 「作成していない」とされたもの(事実)
- 黒塗りにされたもの(事実)
- 期日前投票が約半数 ― 開示された期日前ログからわかること
- 送信ログから読み取れたこと
- 3つの事実が示すこと
- 一番こわいこと ―「不正はどう見つけるのか」
- 誰もチェックしていない空白地帯
- 私が今、争っていること
- これは青森市だけの問題ではない
- 参考:比例代表の確定得票数(青森市)
- 最後に結論
- このあと、私が続けること(シリーズ予告)
- お願い ― この記事を広めてください
- 資料一覧(一次資料)
最初に結論
2026年2月8日の衆議院議員総選挙で、青森市の比例代表の票はすべて、株式会社ムサシの機械で読み取られ、集計されました。
(株式会社ムサシがどんな会社で、どんな機械を作っているのかは、シリーズ第1回で詳しく説明しています。あわせてお読みください → あなたの一票を数えているのは「機械」です — 青森県民に知ってほしいムサシのこと)
その機械はネットワークに接続されています。これはムサシの公式サイトと、青森市が出した通信記録の両方が示しています。
ところが、その機械が何をしたかの記録(ログ)は「作成していない」とされ、どこにも存在しません。通信記録の接続先(IPアドレス)は黒塗りで隠されました。不正があった場合のチェックは「投票用紙の枚数照合だけ」だと、選管が窓口で認めました。
つまり、チームみらいに入った5,777票が本当に正しいのかどうかを、青森市は記録で証明できません。私たち市民も検証できません。
5,777票は、検証できないまま確定し、選挙結果になりました。
これは「不正があった」という話ではありません。「不正があっても、誰も気づけない」という話です。そして、その状態のまま選挙が確定したという事実の報告です。
以下、すべて私が青森市情報公開条例に基づいて請求し、入手した公文書に基づいて説明します。
目次
- 最初に結論
- まず、この一枚を見てください
- あなたの一票を「読んでいる」のは、人ではなく機械です
- なぜ私は調べ始めたのか
- 私が請求したもの(全内容)
- 開示の経緯(日付)
- 開示された文書(事実)
- 「作成していない」とされたもの(事実)
- 黒塗りにされたもの(事実)
- 期日前投票が約半数 ― 開示された期日前ログからわかること
- 送信ログから読み取れたこと
- 3つの事実が示すこと
- 一番こわいこと ―「不正はどう見つけるのか」
- 誰もチェックしていない空白地帯
- 私が今、争っていること
- これは青森市だけの問題ではない
- 参考:比例代表の確定得票数(青森市)
- 最後に結論
- このあと、私が続けること(シリーズ予告)
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まず、この一枚を見てください
これは、私が青森市に開示請求をして出てきた公文書の一枚 ―「期日前投票システムログ」です。
証拠を見る(行政文書)期日前投票システムログ(青森市が開示した実物・黒塗り)

黒い「■」は、青森市が塗りつぶした部分です。市は、誰が・いつ投票したかを、これだけ細かく記録し、保有していました。
ところが、肝心の ― 票を読み取り、数えた「集計システム」のログは、「作成していない」とされ、一枚も出てきませんでした。
人を記録するログは、ある。票を数えた記録は、ない。 この奇妙な食い違いから、話を始めます。最後まで読むと、なぜ私が「チームみらいの5,777票は検証できないまま確定した」と言うのか、その理由がわかります。
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- 最初に結論
- まず、この一枚を見てください
- あなたの一票を「読んでいる」のは、人ではなく機械です
- なぜ私は調べ始めたのか
- 私が請求したもの(全内容)
- 開示の経緯(日付)
- 開示された文書(事実)
- 「作成していない」とされたもの(事実)
- 黒塗りにされたもの(事実)
- 期日前投票が約半数 ― 開示された期日前ログからわかること
- 送信ログから読み取れたこと
- 3つの事実が示すこと
- 一番こわいこと ―「不正はどう見つけるのか」
- 誰もチェックしていない空白地帯
- 私が今、争っていること
- これは青森市だけの問題ではない
- 参考:比例代表の確定得票数(青森市)
- 最後に結論
- このあと、私が続けること(シリーズ予告)
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あなたの一票を「読んでいる」のは、人ではなく機械です
投票用紙を一枚ずつ数えているのは開票所の職員 ― そう思っている方が多いはずです。青森市では、違います。あなたが書いた一票を最初に「読む」のは、機械です。
その機械の名前は「テラックCRS-VA」。株式会社ムサシ(選挙機器で国内トップシェア)の投票用紙読取分類機で、手書きの候補者名・政党名を毎分660票の速さで読み取り、自動で仕分けます(機械そのものの説明はシリーズ第1回)。
これは私の推測ではありません。青森市長とムサシが結んだ契約書に、その機械の名前が、そのまま書かれています。
証拠を見る(行政文書)物品供給契約書(平成28年度 第302540号)

読み取られた票は、どこへ行くのか。青森市選管が自分で作った開票事務要領の中に、票の「流れ図」がありました。投票箱を出た票は、この読取分類機で読み取られ・仕分けられ、続いて「計数機」で数えられ、集計へ送られます。人の点検は、その流れの脇に置かれているだけです。
証拠を見る(行政文書)開票所の配置及び票の流れ図【衆議院】(青森市選管・開票事務要領より)

その「計数機」も、ムサシ製です。下は、令和4年に青森市が買った投票用紙計数機の契約書。読むのも、数えるのも、ムサシの機械ということです。
証拠を見る(行政文書)物品供給契約書(令和4年度 第300110号)

しかも、今回かぎりの話ではありません。青森市は平成27年(2015年)以降、確認できるだけで11件・約2,927万円分、ムサシの選挙機器を買い・増設し続けてきました(この集計は、私が審査請求書にも記載しました)。あなたの一票を読み・数えるしくみは、もう10年、ムサシの機械に委ねられてきたのです。
では ― その機械が「正しく読み、正しく数えた」ことを、青森市は記録で証明できるのか。ここから、私が開示請求で確かめたことを、順にお見せします。
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- 開示された文書(事実)
- 「作成していない」とされたもの(事実)
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なぜ私は調べ始めたのか
きっかけは2つの疑問でした。
ひとつは、比例代表で「チームみらい」が5,777票を得ていたこと。この数字が青森市の実感と合うのか、という疑問です。
もうひとつは、開票速報の異常なタイムラインです。比例代表の速報はこうでした。
時刻 | 開票率 | 状況 | 出典(青森市公式PDF) |
2月8日 22:00 | 0% | 全政党 0票 | 比例代表 22時00分現在 |
2月8日 23:00 | 0% | 全政党 0票 | 比例代表 23時00分現在 |
2月9日 0:00 | 0% | 全政党 0票 | 比例代表 0時00分現在 |
2月9日 0:50 | 100% | 94,381票すべて確定 | 比例代表 確定速報 |
投票締切は20:00です。それから2時間たっても0票、3時間たっても0票、4時間近くたっても0票。それなのに、0時50分に突然、94,381票すべてが確定しました。
上の表の各PDFは、すべて青森市の公式サイトで誰でも確認できます。私の作った資料ではありません。青森市自身が公開している記録です。これらの速報をまとめた公式ページ(令和8年2月8日執行 第51回衆議院議員総選挙投開票速報)も市のサイトにあります。
証拠を見る(行政文書)比例代表 開票速報(青森市選挙管理委員会)

この2つの疑問を確かめるために、私は行政文書開示請求を行いました。
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私が請求したもの(全内容)
2026年2月13日、私は青森市情報公開条例第5条・第6条に基づき、行政文書の開示を請求しました。選挙に関する請求は、大きく2つの別紙に分けました。
別紙1:投開票・開票事務に関する文書(全17項目)
機器・機材一覧、機器の仕様書、納入業者との契約書・発注書、機器導入の決裁文書、開票所の設置場所・配置図、各投票所から開票所への投票箱の搬送手順、開票作業の実施要領、開票事務従事者の配置表、開票結果の集計手順、投票録・開票録、時間帯別の投票者数、期日前投票の管理簿、投票用紙の受払簿、開票立会人の意見書、比例代表の束確認・点検記録、速報値と確定値の差異に関する記録。
別紙2:選挙集計システムの電子ログデータ(全21項目・5カテゴリ)
なぜ電子ログを別の請求にしたか。理由があります。通常の選挙文書と電子ログでは担当部署が違うこと、電子ログのほうが「存在しない」と抵抗される可能性が高いこと、別々にしておけば一方が拒否されても他方に影響しないこと。この3つを考えて、戦略的に分けました。
第1カテゴリ(No.1〜4)機器のログ ― 投票用紙読取分類機・計数機の操作ログ、設定変更履歴、外部記録媒体(USB等)の接続ログ、機器が出力した読取結果データ。
第2カテゴリ(No.5〜9)ネットワーク接続のログ ― 集計機・端末のネットワーク接続ログ、VPN接続ログ、ファイアウォール・ルーターのログ、Wi-Fi接続ログ、インターネット接続の記録。
第3カテゴリ(No.10〜14)サーバ側のログ ― 集計システムへのログイン・ログアウト記録、データの入力・修正・削除の操作ログ、速報データの送信ログ、データベースの更新履歴、システムのイベントログ。
第4カテゴリ(No.15〜16)期日前投票の電子データ ― 期日前投票システムの操作ログ、期日前投票データの移送記録。
第5カテゴリ(No.17〜21)ログが存在しない場合の補充請求 ― ログの保存方針、機器納入業者との契約におけるログ条項、ネットワーク構成図、セキュリティポリシー、ログ消去の記録。
第5カテゴリは、ログが「存在しない」と言われることを最初から想定して入れた項目です。備考欄には「不存在の場合はベンダー(ムサシ)が保有しているかの確認結果も通知してほしい」「消去済みなら消去日時・理由・指示者を通知してほしい」と書きました。
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開示の経緯(日付)
請求から開示・再請求までの流れは、日付で追うと次のとおりです。
年月日 | できごと |
2026年2月13日 | 行政文書開示請求を青森市に提出(別紙1・別紙2) |
2026年3月2日 | 選挙管理委員会から通知書3通(全部開示1通+不存在通知2通)=青市指令選管第1〜3号 |
2026年3月4日 | 選管の開示文書を受領。ムサシとの契約書・開票事務要領などを入手 |
2026年3月27日 | 情報管理課から通知書2通(一部開示1通+不存在通知1通)=青市指令情第2号 |
2026年3月31日 | 情報管理課の開示文書を受領。速報送信ログ・期日前投票ログなど |
2026年4月7日 | IPアドレス非開示に対する審査請求書を青森市長に提出 |
2026年4月14日 | 審査庁の補正通知を受けて補正書を提出 |
2026年6月16日 | 「運用・保守の主体」「機器機材一覧の写し」を求める追加の開示請求をFAXで提出 |
開示の場では、約10冊の大型バインダーを提示され、「どこが必要か」という形でした。私はムサシに関する契約書をコピーの対象に選びました。
証拠を見る(行政文書)行政文書開示決定通知書(青市指令選管第1号・全部開示)

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開示された文書(事実)
全部開示されたもの(選管・3月2日付)
以下は黒塗りなしで全部開示されました。これは評価できる対応です。
機器・機材一覧、平成27年(2015年)度以降の機器仕様書・契約書・決裁文書、開票所設置文書、開票実施要領(31ページ)、従事者配置表、投票録・開票録、時間帯別投票者数の集計、期日前投票管理簿、投票用紙受払簿。
契約書には「ログを残す」定めがなかった
冒頭で見せたムサシとの契約書(11件・約2,927万円)を、私はすべて読みました。そこで分かった、重要な点があります。契約書には、機器の仕様や価格は書かれていても、ログ(記録)の保存・管理・提出に関する条項が、確認できませんでした。
つまり、ムサシは機械を納品すれば契約上の義務を果たしたことになり、その機械の作業記録が残るかどうかは、契約上、誰の責任でもないのです。
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「作成していない」とされたもの(事実)
ここからが核心です。請求した文書の多くが「作成していない」「存在しない」とされました。
選管が「作成していない」としたもの(3月2日付)
投票箱の搬送文書、集計手順書、開票立会人の意見書、集計システムのログ、比例代表の点検記録、速報値と確定値の差異に関する記録。平成26年(2014年)度以前の契約書などは「廃棄済み」とのことでした。
電子ログ21項目の結果(3月2日付)
別紙2で請求した電子ログ21項目のうち、開示されたのはNo.15(期日前投票システムログ)とNo.20(セキュリティポリシー)の2項目だけ。残りはすべて「作成していない」でした。
選管の回答の核心は、不存在通知書(青市指令選管第3号)に記された次の3つの言葉に集約されます。
選管第3号(令和8年3月2日)に記録された文言 |
「ログについて、選挙管理委員会では行政文書として管理しておりません」 |
「機器納入業者に確認したところ、保有しておりません」 |
「対象期間のログの消去については、わかりかねます」 |
証拠を見る(行政文書)行政文書不存在通知書(青市指令選管第3号)

毎分660票で投票用紙を読み取る機械が、その作業の記録を残していない。機械を作ったムサシも持っていない。消されたのかどうかもわからない。機械が出した答えが正しかったかどうかを、後から確かめる手段が、青森市には存在しません。
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黒塗りにされたもの(事実)
電子ログのうち、情報管理課からは一部が開示されました。しかし、肝心な部分が黒塗りでした。
速報データ送信ログ(3月27日付・一部開示)
速報データの送信ログ(45件のCSV記録)が開示されましたが、以下がすべて非開示(黒塗り)でした。接続元のIPアドレス、接続先のIPアドレス、接続先のサーバ名(ホスト名)。
非開示の理由は、青森市情報公開条例第7条第6号「セキュリティリスクを高める」でした。なお同じ決定(青市指令情第2号)では、期日前投票システムログの氏名・性別・生年月日が第7条第2号(個人情報)で、ログインID・ログアウトID等が第7条第6号で非開示とされています。
証拠を見る(行政文書)速報データ送信ログ(LGWANアクセスログ・青森市が開示した実物)

一部開示(青市指令情第2号・令和8年3月27日)で黒塗りにされた部分と根拠 |
速報データ送信ログ:接続元IP・接続先サーバホスト名・接続先IP → 第7条第6号 |
期日前投票システムログ:ログインID・ログアウトID → 第7条第6号 |
期日前投票システムログ:氏名・性別・生年月日 → 第7条第2号 |
セキュリティポリシー:入退室管理区域の区分・場所 → 第7条第6号 |
証拠を見る(行政文書)行政文書開示決定通知書(青市指令情第2号・一部開示)

期日前投票システムログ(一部開示)
期日前投票システムのログ(48,052件)も開示されましたが、ログインID・ログアウトIDが非開示でした。
証拠を見る(行政文書)行政文書不存在通知書(青市指令情第2号)

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期日前投票が約半数 ― 開示された期日前ログからわかること
開示された期日前投票システムログ(48,052件・5分割のCSV、令和8年1月27日〜2月8日)を集計すると、次のことがわかります。
- 期日前投票の受付は 45,062件。これに施設投票(1,406件)・滞在地/船員投票(369件)・郵便投票(84件)を加えると、期日前等の受付は 約46,900件。
- これは比例代表の投票者総数 94,381人の約半数(約49.7%) にあたります。青森市では今回、投票した人のおよそ2人に1人が、投票日より前に投票していたことになります。
- 受付件数は日を追うごとに増え、投票日の前日にあたる 2月7日が11,192件と突出していました(投票日当日2月8日の期日前受付はほぼゼロ=期日前投票は前日まで)。
- 受付の場所は、記録上「所5」に約94%(45,341件)が集中していました(残りは所2が2,475件、所1・所4はごく少数)。
- ログには、ログイン・ログアウトの記録(IDは黒塗り)や「選挙結果CSV出力」の処理結果も記録されていました。
- 受付の各行には「対象番号・氏名・性別・生年月日」が記録されています(開示では氏名・性別・生年月日を市が黒塗り)。これは、誰が投票したかを名簿と照合した記録です。
念のため制度を確認しておきます。期日前投票は、投票所に出向き、入場券の提示と名簿対照(本人確認)を経て行う「対面の早期投票」です。上のログの各行が投票者を特定する情報を持っていることが、本人確認が行われた記録そのものです。郵便等による投票はこの中で84件にとどまります。
ここで対比が見えてきます。期日前投票では「誰がいつ受け付けたか」がこれだけ細かく電子的に記録されている一方で、肝心の“票を読み取り集計したシステム”のログは「不存在」とされている ― 同じ選挙の電子処理でありながら、記録の有無が大きく食い違っています。これらは開示されたログに記録された事実として、ここに示しておきます。
(この期日前ログの実物は、記事の冒頭でお見せしたものです。)
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送信ログから読み取れたこと
黒塗りはされていましたが、ログの形式や通信の内容からわかったこともあります。
送信ログはSquid(プロキシサーバ)の形式で、45件の通信記録がありました。すべてLGWAN(総合行政ネットワーク。行政専用のネットワーク)を経由して、「.go.jp」ドメイン(政府系サーバ)へのHTTPS通信(ポート443)でした。
送信のタイムスタンプを並べ直すと、選挙当夜の通信は次のように動いています(時刻は日本時間。データ量は送信サイズ)。
No. | 日時 | 送信データ量 | メモ |
37 | 2月8日 20:48 | 約0.3MB | 投票締切(20:00)直後 |
38 | 2月8日 21:11 | 約0.04MB | |
39 | 2月8日 22:48 | 約11.8MB | |
40 | 2月8日 23:53 | 約15.4MB | |
41 | 2月9日 0:59 | 約32.7MB | 全45件中で最大。確定速報(0:50)の直後 |
42 | 2月9日 1:13 | 約20.3MB |
45件の平均は約10MBで、確定直後のNo.41(約32.7MB)はその約3倍にあたります。締切直後は小さく、確定の前後でデータ量が大きく跳ね上がっている、という記録です。
つまり、集計機を含むシステムは、確かにネットワークを通じて外部と通信していました。これは黒塗りされた文書自体が証明しています。
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- 3つの事実が示すこと
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3つの事実が示すこと
タイトルに掲げた3つの事実を、開示文書で確認した内容としてまとめます。
① ネット接続の集計機
ムサシの公式サイトには、選挙の業務管理ソフトとして「ネットワークを利用した画面で閲覧できるシステム」や「投票速報を携帯電話・スマートフォンで報告するシステム」が掲載されています。ムサシのシステムは、ネットワーク接続を前提とした設計を含んでいます。
そして青森市が開示した速報送信ログも、LGWAN経由で政府系サーバと通信していたことを記録しています。集計に関わるシステムがネットワークに接続されていることは、公文書とムサシ公式情報の両方が示す事実です。
② 黒塗りのアクセスログ
集計機がネットワークに接続されている以上、外部からアクセスがあったかどうかを検証することは、選挙の公正さを守るうえで欠かせません。
ところが、その検証の鍵となる接続元・接続先のIPアドレスは、すべて黒塗りにされました。理由は「セキュリティリスク」。選挙はすでに終わっています。終わった選挙の通信記録のIPアドレスに、どんなリスクがあるのか。その具体的な説明はありませんでした。
なお、情報管理課は開示に先立ち「個人情報の黒塗りに時間がかかる」として開示を延長しましたが、出てきたのはCSV45行の記録です。
③ 消えた集計記録
集計システムのログ21項目のうち、ほぼすべてが「作成していない」。読取機の操作記録も、データの入力・修正履歴も、ネットワーク接続の記録も、速報値と確定値をつなぐ記録も、比例代表の点検記録も、何ひとつ残っていません。機械を作ったムサシも持っていない。消されたのかどうかもわからない。集計が正しかったかを検証する記録は、存在しないのです。
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- 開示の経緯(日付)
- 開示された文書(事実)
- 「作成していない」とされたもの(事実)
- 黒塗りにされたもの(事実)
- 期日前投票が約半数 ― 開示された期日前ログからわかること
- 送信ログから読み取れたこと
- 3つの事実が示すこと
- 一番こわいこと ―「不正はどう見つけるのか」
- 誰もチェックしていない空白地帯
- 私が今、争っていること
- これは青森市だけの問題ではない
- 参考:比例代表の確定得票数(青森市)
- 最後に結論
- このあと、私が続けること(シリーズ予告)
- お願い ― この記事を広めてください
- 資料一覧(一次資料)
一番こわいこと ―「不正はどう見つけるのか」
私は選管の窓口で、直接こう聞きました。「もし不正があったら、どうやって見つけるのですか?」
回答はこうでした。「投票用紙の枚数と集計結果の誤差程度のチェックしかしていない」
これはどういう意味か。青森市で配られた投票用紙の枚数と、投票箱に入った枚数。この「総数」さえ合っていれば「正常」と判断する、ということです。でも、その票の中身 ― どの政党に何票入ったか ― が正しく分けられているかは、チェックしていません。
たとえば、話を単純にすると、ある政党の票が別の政党に1,000票つけ替えられても、紙の総数は変わりません。だから、青森市のしくみでは気づけません。紙の帳尻さえ合っていれば、政党ごとの配分が操作されていても見つからない。これが青森市の検証体制です。
目次
- 最初に結論
- まず、この一枚を見てください
- あなたの一票を「読んでいる」のは、人ではなく機械です
- なぜ私は調べ始めたのか
- 私が請求したもの(全内容)
- 開示の経緯(日付)
- 開示された文書(事実)
- 「作成していない」とされたもの(事実)
- 黒塗りにされたもの(事実)
- 期日前投票が約半数 ― 開示された期日前ログからわかること
- 送信ログから読み取れたこと
- 3つの事実が示すこと
- 一番こわいこと ―「不正はどう見つけるのか」
- 誰もチェックしていない空白地帯
- 私が今、争っていること
- これは青森市だけの問題ではない
- 参考:比例代表の確定得票数(青森市)
- 最後に結論
- このあと、私が続けること(シリーズ予告)
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- 資料一覧(一次資料)
誰もチェックしていない空白地帯
開示請求を通じて、もうひとつわかったことがあります。
選管は言います ―「ログは行政文書として管理していない」。情報管理課は言います ―「選管の端末・システムではないので保有していない」。
選挙を管理する部署は、ログを見られない。ログを持つはずの部署は、選挙を検証しない。どちらの部署も、集計システムのログをチェックしていません。誰もチェックしていない空白地帯が、選挙集計システムの中に存在しています。
念のため付け加えます。青森市の情報セキュリティ体制では、最高情報セキュリティ責任者(CISO)から各システムの管理者まで、「誰が何に責任を持つか」が細かく定められています(下の権限・責任等一覧表)。組織はある。役割もある。それでも、票を数えた集計システムのログだけは、その管理の網から、すっぽり抜け落ちているのです。
証拠を見る(行政文書)情報セキュリティポリシー 権限・責任等一覧表(青森市が開示した実物)

目次
- 最初に結論
- まず、この一枚を見てください
- あなたの一票を「読んでいる」のは、人ではなく機械です
- なぜ私は調べ始めたのか
- 私が請求したもの(全内容)
- 開示の経緯(日付)
- 開示された文書(事実)
- 「作成していない」とされたもの(事実)
- 黒塗りにされたもの(事実)
- 期日前投票が約半数 ― 開示された期日前ログからわかること
- 送信ログから読み取れたこと
- 3つの事実が示すこと
- 一番こわいこと ―「不正はどう見つけるのか」
- 誰もチェックしていない空白地帯
- 私が今、争っていること
- これは青森市だけの問題ではない
- 参考:比例代表の確定得票数(青森市)
- 最後に結論
- このあと、私が続けること(シリーズ予告)
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- 資料一覧(一次資料)
私が今、争っていること
IPアドレスの非開示決定に対して、私は行政不服審査法に基づく審査請求書を青森市長に提出しました(2026年4月7日提出、4月14日に補正書を提出)。主な理由は4つです。
- 選挙はすでに終了しており、IPアドレスの開示による現行システムへのリスクは限定的である。
- 青森市は「セキュリティリスクを高める」と述べるだけで、具体的にどんな支障が生じるのかを示していない。最高裁判例(平成13年3月27日)は、「支障が生じるおそれ」は具体的かつ現実的でなければならないとしている。
- 選管のログがすべて不存在とされた今、IPアドレスは選挙集計の電子的な正確性を検証する唯一の手段である。これを遮断するのは比例原則に反する。
- もし集計システムが外部に接続されていない「スタンドアロン」なら、IPアドレスは内部アドレスにすぎず、隠す理由がない。隠すこと自体が、外部接続の存在を示唆している。
補正書を提出した2026年4月14日から、この記事を書いている時点で約2か月が過ぎました。審査請求への裁決は、まだ届いていません。その回答が「具体的なリスク」をきちんと示すものになるのか、それとも「セキュリティリスク」という言葉を繰り返すだけのものになるのか。回答の中身は、青森市が本気で説明責任を果たす気があるかどうかを測る試金石になります。その回答文書を一字一句分析し、評価する記事を、このシリーズの第4回として公開します。
目次
- 最初に結論
- まず、この一枚を見てください
- あなたの一票を「読んでいる」のは、人ではなく機械です
- なぜ私は調べ始めたのか
- 私が請求したもの(全内容)
- 開示の経緯(日付)
- 開示された文書(事実)
- 「作成していない」とされたもの(事実)
- 黒塗りにされたもの(事実)
- 期日前投票が約半数 ― 開示された期日前ログからわかること
- 送信ログから読み取れたこと
- 3つの事実が示すこと
- 一番こわいこと ―「不正はどう見つけるのか」
- 誰もチェックしていない空白地帯
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- 最後に結論
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これは青森市だけの問題ではない
平成27年(2015年)に最初のムサシ製品の契約が確認されて以降、青森市では多くの選挙が執行されています(県議選・市議選・参院選・衆院選など)。
これらすべてが、同じ集計体制 ― 記録を残さず、枚数照合だけでチェックする体制 ― で行われた可能性があります。今回たまたま速報が「0票」だったことで疑問を持ちましたが、過去の選挙も同じだったとすれば、誰も検証できないまま、選挙が積み重なってきたことになります。
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- 最初に結論
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- 「作成していない」とされたもの(事実)
- 黒塗りにされたもの(事実)
- 期日前投票が約半数 ― 開示された期日前ログからわかること
- 送信ログから読み取れたこと
- 3つの事実が示すこと
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- 誰もチェックしていない空白地帯
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参考:比例代表の確定得票数(青森市)
開示・公表された確定速報(0時50分確定)の数字です。
政党 | 得票数 | 割合 |
自由民主党 | 34,363 | 37.00% |
中道改革連合 | 22,331 | 24.04% |
国民民主党 | 7,411 | 7.98% |
参政党 | 6,703 | 7.22% |
チームみらい | 5,777 | 6.22% |
日本共産党 | 5,635 | 6.07% |
日本維新の会 | 3,637 | 3.92% |
れいわ新選組 | 2,979 | 3.21% |
日本保守党 | 2,274 | 2.45% |
社会民主党 | 1,768 | 1.90% |
有効票 92,878 + 無効票 1,500 + 持ち帰り 3 = 94,381票。
証拠を見る(行政文書)確定投票者数速報(青森市選挙管理委員会)

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最後に結論
もう一度、結論を書きます。
2026年2月8日の衆議院選挙で、青森市はネットワークに接続されたムサシの機械で票を集計しました。その機械が何をしたかの記録は「作成していない」とされ、存在しません。通信記録のIPアドレスは黒塗りで隠されました。不正のチェックは「枚数照合だけ」です。
この状態で、チームみらいの5,777票を含むすべての票が確定し、選挙結果になりました。
私は「不正があった」と主張しているのではありません。私が示したのは、次のことです。もし不正があっても、青森市のしくみでは誰も気づけない。そして、あったかどうかを後から検証する記録も存在しない。その状態のまま、選挙は確定した。
チームみらいの5,777票が正しいのかどうか、私には断定できません。正しいかもしれません。しかし、「正しいと証明することも、間違いだと証明することもできない」 ― これが、青森市の選挙集計の現実です。
選挙は民主主義の土台です。その土台が、検証できない機械にゆだねられ、記録も残されず、枚数照合だけでチェックされている。この事実を、青森県民のみなさんに知ってほしいのです。そして、一緒に「検証できる選挙」を求めていきたいのです。
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- 送信ログから読み取れたこと
- 3つの事実が示すこと
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- 誰もチェックしていない空白地帯
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このあと、私が続けること(シリーズ予告)
ここで終わりにはしません。私はすでに、次の手を打っています。
追加の開示請求 ― 今回「作成していない」「黒塗り」とされた部分を、別の角度から突くための追加請求を、2026年6月16日に提出しました。一度断られた情報も、請求の仕方を変えれば出てくることがあります。何を、どう請求し直したのか。その全記録を、シリーズ第3回で公開します。
審査請求への回答分析 ― 黒塗りにされたIPアドレスをめぐる審査請求に、青森市がどう答えてくるか。その回答文書を一字一句読み解き、「具体的なリスク」を示せているのかを、シリーズ第4回で検証します。
青森市が次にどんな「言いわけ」をしてくるのか ― それを見届けることが、検証できる選挙への第一歩です。続きを読み逃さないために、このサイトをブックマークするか、私のアカウントをフォローしてください。次の記事で、また事実をお見せします。
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私のSNSは現在、情報を広めるのが難しい状況にあります。この記事を読んで「なるほど」と思ってくださった方は、どうか周りの方に伝えてください。それが何よりの力になります。
※別件のお知らせ:住民訴訟は審議されないまま判決へ、そして次の一手
以下は、本記事(衆院選の開示請求)とは別の訴訟についてのお知らせです。私は青森市長を相手に、ワクチン基金に関する住民訴訟(令和7年(行ウ)第3号)を起こしています。
青森市住民訴訟 令和7年(行ウ)第3号 / 判決 2026年8月4日(火)13:15〜 / 青森地方裁判所
この裁判は、法廷で一度も実質的な審理が行われないまま、判決を迎えることになりました。 私はその理由を、おそらく住民監査請求との「同一性要件」を満たしていないと判断されたためだと考えています。
実は私は、先に行った住民監査請求では、証拠としてDVDを提出していました。今回の訴訟では、そのDVDを戦略的に、あえて添付していません。それ以外は、監査請求とすべて同じものを提出しています。つまり、その一点の違いが「同一性」の判断に影響した可能性がある、と私は見ています。
そして私は、次の一手として、青森県に対する行政文書開示請求を、戦略的に進めています。 一度断られても、請求の仕方や相手を変えれば、見えてくるものがある ― それは、この衆院選の開示請求で私が学んだことでもあります。続報は、このサイトでお伝えします。
(この住民訴訟は衆院選の集計とは別の案件です。混同を避けるため、ここで明記しておきます。)
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資料一覧(一次資料)
本記事の根拠は、すべて青森市情報公開条例に基づく開示請求で入手した公文書、株式会社ムサシ公式サイトの製品情報、および青森市が公表した速報データです。主な一次資料は次のとおりです。
- 行政文書開示決定通知書(青市指令選管第1号・令和8年3月2日・全部開示)
- 行政文書不存在通知書(青市指令選管第2号・第3号・令和8年3月2日)
- 行政文書開示決定通知書(青市指令情第2号・令和8年3月27日・一部開示)/不存在通知書(同)
- 速報データ送信ログ(LGWANアクセスログ・接続元/接続先IP等は市が黒塗り)
- 期日前投票システムログ(48,052件・一部黒塗り)
- 比例代表 開票速報・確定速報(青森市公式)/確定投票者数速報
- 株式会社ムサシ製機器の物品供給契約書(平成27年度以降)
- 審査請求書(青市指令情第2号 一部開示に対する不服)・補正書
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